TOEICが実務レベルで意味がない3つの理由

異文化・英語

こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。

英語を勉強している人なら一度は「TOEICは意味がない」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

結論から言えば、勉強自体は英語力アップに無駄ではありません「グローバルな人材になりたい」とか、「海外で活躍したい」というような人には、テストで高得点を取るだけでは海外での活躍などおぼつかないでしょう。

それでは今回はなぜTOEICが実務レベルで意味がないものなのか、3つの理由を解説したいと思います。

TOEICが実務レベルで意味がない理由1:何点とっても英語をペラペラ話せるようにはならないから

TOEICは「リーディング」「リスニング」「文法」の試験なので、どうしても勉強内容がそちらに偏りがちになります。

英語というのは「スピーキング」のアウトプットを増やさなければ絶対に話せるようにはならないため、偏った勉強ではいつまでたっても英会話が苦手なままです。

英語が話せる人に当てはまる4つの特徴にも似たことを書きましたが、「自転車の乗り方」をどれだけ本で勉強しようと、実際に乗って練習しなければ乗れるようにはならないのと同じですね。

現にTOEICのスコアが高いだけの人が、アメリカで即戦力として英語で実務をこなせるかといえばかなり怪しいでしょう。

これはひとえに英語で会話をする勉強をしていないからです。

英語を勉強する目的が「海外でも通用する人材になりたい」という人は、いくらTOEICでハイスコアをとったところで「即戦力レベルの英語」は身につかないため、試験で高得点を目指す意味はありません。

逆に言えば十分英語が話せる人にとってはTOEICなど全く意味がない、受ける必要のないテストなのです。

TOEICが実務レベルで意味がない理由2:本当の英語力を測れないから

TOEICが一定の基準で受験者を振り分ける試験である以上、「傾向を分析して徹底した試験対策」をすれば、実力以上の点が取れてしまうことがあります。

つまりTOEICだけではその人本来の英語力を正しく測ることができないため、履歴書にTOEIC満点と書こうが「実務レベルの英語力が必要な仕事」の場合には必ず英語での面接があります。

そもそも試験としての英語と、生きた人間同士のコミュニケーションである英会話は全くと言っていいほどの別物です。

言い換えれば「TOEICのリスニングテスト」と、「実際ネイティブと話した時のリスニング」はかなり異なるということ。

TOEICのリスニング問題は速度が遅い上、一方通行なので機械的にこなしていくだけで点数を取ることができます。

ところが実際の会話ではあらゆるものが話題になるため、TOEICのリスニングが得意なだけでは「ペラペラと早口で、スラングを交えながらまくしたてるネイティブ」が何を言っているのか理解するのは難しいでしょう。

TOEICのリスニング問題をちょっと聞いてみましたが、かなりスピードも遅く綺麗に発音しているため、日常会話ができる人であれば簡単に回答できるレベルでした。

これではいくらリスニングのスコアが高くても実務レベルで役に立たないのも無理はありませんし、「本当の英語力が測れないテスト」だと揶揄されるのも仕方ありません。

そのため英語が話せるようになりたい人は、試験用のリスニングを勉強するよりも実際の英会話の経験をたくさん積んだ方がはるかに効果的です。

TOEICが実務レベルで意味がない理由3:欧米では英語が話せて当たり前だから

TOEICのスコアは日本国内ならばある程度通用するかもしれませんが、アメリカでは「なにそれ?」というレベルのテストです。

日本で就職する人は履歴書に書けばなんとなく有利になりそうな気がしますが、そもそも欧米のビジネスシーンでは英語など話せて当たり前なので、通訳など以外で経歴に英語力の試験のスコアを記載するような人は皆無です。

事実僕がアメリカで就職活動をしていた時、英語力について聞かれたことは一度たりともありませんでした。

ほとんどのアメリカ企業にとっては「英語が話せない=実務がこなせない=履歴書すら送るべきではないレベルの人材」なのです。

実際にアメリカで仕事をしていると、英語が話せない外国人オフィスワーカーを探す事の方が難しい。

僕個人の経験では、「アメリカ国内の外国人オフィスワーカー」はもちろん「アメリカ国外の取引先やクライアント」でも英語が話せない人は珍しく、通訳が必要だったのは日本人以外いませんでした。

もちろん英語が母国語でない国に住む人で、中小企業に勤めているような人やブルーカラーの人であれば英語が話せない人もたくさんいますが、少なくとも「英語で実務をこなせる人材」の割合は日本よりもかなり高いのではないでしょうか。

最後に

TOEICは「国内で就職し、国内のみでキャリアを積みたい」という国内志向の人であれば就職などで多少は有利になることがあるのかもしれません。

また大企業ではいまだに「駐在員になるにはTOEIC何点が必要」みたいな時代錯誤な基準を設けているところもあるでしょう。

そういう人はTOEICの勉強をすればいいですし、試験勉強自体はプラスにはなるので受けてみるのもいいんじゃないでしょうか。

しかし本当の実力を身につけ「世界のどこでも通用するような一流の人材」になりたい海外志向の人にとっては、テスト自体は全く意味のないものです。

世界で通用するような実力がない人ほど「TOEICは●●●点です」みたいなことが履歴書やプロフィールに書いてあったりしがちです。

TOEICの試験勉強をする時間があるのならば、「ネイティブと会話しまくる」などもっと実務レベルの英語の習得に直結するようなことに時間を費やすことをおすすめします。

英語についてもっと知りたい方は英語学習カテゴリのその他の記事も参照してください。

以上、TOEICが実務レベルで意味がない3つの理由でした。


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