【こんなに違う!】日本人が驚くアメリカ文化15選(アメリカ編)

異文化・英語

こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。

【外国人も驚く】アメリカ暮らしが長いと驚く日本の文化15選(日本編)からの続きです。

今回は僕がアメリカ(ニューヨーク)に移住して気づいた、表面的な文化の違いについて書きます。

1. いただきます、ごちそうさまを言わない

アメリカでは「いただきます・ごちそうさま」にあたる表現がないため食事を始める際は特に何も言いません。料理が出てきたら勝手に食べ始めるし、終わっても特に何も言わない。

レストランなどで他人の料理が揃うまで食べるか食べないかなども人それぞれで、待つ人もいれば勝手に食べ始める人もおり、咎める人はあまりいません。全員の料理が全て揃うまで待っていたら熱々の料理が冷めてしまいますし、基本的には自分の好きなようにすればいいのです(そのため全員がつまめるアペタイザーなどを注文しておくと良いです)。

敬虔なクリスチャンの家庭などでは食べる前に祈りを捧げますが、ニューヨークのレストランで食べる前に祈りを捧げている人は一度たりとも見たことがないですね。

さすがに他人の家にディナーに招かれた場合には食後「ごちそうさま」と言う代わりに「とても美味しかったです、ありがとう」などと感謝の気持ちは伝えます。

しかしこれもみんなが料理を持ち寄るポットラックパーティなどであればあまり言わず(ホストが料理をふるまったわけではないため)、代わりにパーティをホストしてくれたことに対して感謝を伝えます。

2. お邪魔します、は言わずに土足で家に上がる

アメリカ人は他人の家に上がる時「お邪魔します」と言いません。出迎えてくれた人と話しながらそのまま家に入ります。これも「お邪魔します」にあたる表現がないためです。

そして皆さんご存知の通りアメリカでは室内でも土足。靴を脱ぐことに慣れた日本人にはなんとも落ち着かない環境でしょう。

ただしニューヨーク以外のアメリカはほぼ車社会のため、家→学校やオフィス→大型店舗→帰宅という感じに「点」を車で移動するだけなので、靴があまり汚れず土足でもそこまで汚い感じはありません。

反対にあまり清潔とは言えない道も歩く必要があるニューヨークでは、アメリカ人でも自宅を土足禁止にしている人が多いです。犬のフンがついた靴で狭いアパートメント内を歩かれたら被害は甚大ですしね。

3. 基本床には座らない

アメリカ人が誰かの家に行った時、床に座る人はまずいません。

ソファに慣れたアメリカ人にとって「床に座るのはくつろげないだけでなく(土足ですし)医学的に体に悪いことも証明されている」ので全く好まれないのです。

アメリカ人のゲストを家に呼ぶ際には必ず人数分の椅子を用意しましょう(大人数が出入りするハウスパーティなどは別)。

日本でたまに人の家にお邪魔することがありますが、「さあどうぞ、くつろいで」と言われても椅子やソファがない家だと体が痛くなる上落ち着きません。

もちろん「足りないこと」に慣れている貧乏学生などが集まった場合には床でゴロゴロする人もいますが、基本的に「床に座ってください」はあまり好まれないことは覚えておきたいです。

4. 家を綺麗にしている人が多い

日本では衣食住の「衣」「食」が大きなウェイトを占めていますが(欧米と比べて住環境が悪め)、アメリカでは衣食住の「住」のウェイトがかなり大きい。

アメリカ人は人を家に呼ぶのが好きなので、家の中は他人に見せるものとして扱っています。その分家を綺麗に保っている人が多く、日本でよく見るゴチャついた部屋や汚部屋は見たことがないです。

5. 日本人ほどファッションに執着しない

アメリカ人でファッションに気を使う人は多くありません。

ニューヨークだとおしゃれな人もチラホラといますが、それでも東京ほど気合の入った人はなかなか見かけない。

特に大半のアメリカ人男性はファッションにほとんど興味がありません。

日本には男性向けファッション誌が多数ありますが、アメリカでは「GQ」「Esquire」ぐらいでしょうか。その2誌もファッションというよりは男の総合ライフスタイル誌といった趣です。

つまるところアメリカで男性向けのファッション雑誌を作っても、採算が合わないのです。

またショッピングの際も日本人女性のように「今シーズンは●●が流行だから買わないと」のように流行に流されて買う人は珍しく、単純に買い物に行って気に入ったものを買う人がほとんどです。

アメリカ人は個人主義で「人それぞれ」であることを尊重するため、あまり流行を気にせず好きな時に好きな服を着ます。

6. くしゃみをすると「Bless you(ブレス・ユー)」と言われる

日本人には馴染みがありませんが、くしゃみをするたび「Bless you(ブレス・ユー)」と言われます。アメリカに限らず海外ではくしゃみした人に何か言う国は多いですね。

僕は言うのも言われるのもめんどくさいので丸無視してます(言われたら「Thank you」と返すことを期待されるため)。

たまにアメリカ人に「言ってくれないとちょっと寂しいね」とコメントされることもありますが、その時は都合よく「日本人だから言わないのが当たり前」と言って煙に巻いてしまう(笑)。

まあ個人主義の国なので「言うのが面倒くさいから言ってない」とはっきり伝えても角が立つようなことはありません。

7. トイレが色々とヤバい

日本のトイレが先進的な分アメリカのトイレに行ったら驚くかもしれません。

2023年時点でウォシュレットのあるトイレはまず存在しないし、映画館などの公衆トイレは個室の中を覗けるぐらいドアの隙間が開いているし、トイレを囲う壁の下部が大きく開いていて人が通れるような設計になっているためです。

実際本気で覗こうと思えば覗けるし、足元から個室に入り込むこともできます。

これには理由があり、アメリカのように犯罪率が高い国ではトイレの個室のような目の届きづらい場所は犯罪の温床になりやすいからです。同じ理由から外出時に使えるトイレの場所が非常に少ないのもアメリカの特徴です。

ニューヨークは特にトイレが少ないため、僕も外出するときはトイレのロジスティックスをよく考えておくか、水分を控えたりして調整することを覚えました。

ただ日本のトイレにほぼない「手洗い後に濡れた手を拭くペーパー」が大抵のトイレに設置されていることは唯一日本のトイレに優っているところですね。

8. スーパーなどで会計前に飲食する

最近のニューヨークでは減ったような気がしますが、スーパーで買い物をしていると棚から飲み物を取ってその場でゴクゴクと飲み出す人がいてびっくりします。

別に万引きしているわけではなく、そのままレジに直行して自分の番がきたら空のボトルを渡して会計すれば問題ないという認識です。こういうことをするのは若い人よりも年配の人に多い気がします。

9. 進んだLGBT文化

アメリカでは多くの州で同性婚や法的拘束力を持つパートナーシップが認められているLGBT先進国です。特にサンフランシスコとニューヨークはゲイが多いことで知られています。

ニューヨークでも街を歩いていると男性同士で普通に手を繋いでいたり、情熱的にキスしているのを見かけることもあります(特にマンハッタンの西側、クリストファーストリート周辺及びチェルシーやヘルズキッチンはゲイが多いエリア)。

平均的な日本人なら軽いカルチャーショックを受けるんじゃないでしょうか。

10. 人々がお喋り好きでフレンドリー

アメリカ人は基本的にフレンドリーで誰とでもよく喋ります。

ニューヨークは全米の中でも不親切で冷たい人が多いとよく言われますが、それでも知らない人同士でよく喋るし、店員さんとも日常的に雑談(スモールトーク)します。

道を歩けば知らない人から「その服いいね!」とか「そのアクセサリーはどこで買ったんだい」などと聞かれますし、ある時地下鉄で本を読んでいたら、隣に座っている人から「ワオ、僕もその本が好きなんだけど最高だよね!」と話しかけられ盛り上がったこともあります。

僕の勝手な想像ですが、アメリカ人には「未開の土地を見知らぬ他人と協力して開拓してきた歴史」があるので、フレンドリーで他人とすぐに打ち解ける能力が高いのではないかと思います。

そういえば日本に来た僕のアメリカ人の友達は、みんな口を揃えて「東京の人よりも大阪人の方が馴染みやすい!」と言っていました。これは大阪人がフレンドリーだからではないでしょうか。

11. よく握手する

アメリカ人はビジネスでもプライベートでも、人に会った時には握手して挨拶します。家族や仲のいい友達の場合にはハグだけだったり、男同士なら握手+ハグというパターンもあります。

ビジネスシーンや初対面時には「手先を下に向けて」握手するのが一般的ですが、顔見知りの男友達同士が挨拶する場合には「手先を上に向けて」握手し、そのままハグして背中を叩くことがほとんどです。

女の子同士の場合は握手せずにハグだけですね。

また男が顔見知りの女の子に挨拶するときはいきなりハグする女性式の挨拶が多いです。

12. 朝ごはんがシリアルだけ

映画やドラマで見るような、シリアルに牛乳をかけただけの朝食は珍しくありません。

その分スーパーでは日本よりかなり多くの種類のシリアルが売られており、棚一面にわたってシリアルが並べられている光景は圧巻です。

またアメリカには日本のようなコンビニや、吉野家のような24時間やっているレストランはほぼありません。

午前11時までは9割以上のレストランが閉まっていますし、朝方だとオープンしていても軽めの「朝食メニュー」しか食べられなくなります。

僕は朝からがっつり食べたい派なので、午前中(および真夜中)にまともな食事ができないのは結構辛いですね。

13. 映画館で観客が自由すぎる

アメリカの映画館では観客が好き勝手にリアクションするため、静かに鑑賞したい人には不向きですが一体感が好きな人には非常にオススメです。

面白いシーンがあれば遠慮なく大笑いするし、仇敵を倒した時などは館内が拍手と歓声に包まれることもしょっちゅうです。

僕が体験した中で印象に残っているものを挙げると、

  • 映画「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」でヨーダがスター・ウォーズの歴史上初めて戦うシーンで観客が興奮して場内が大騒ぎになったこと
  • 映画「グラディエーター」の映画内で主人公のマキシマスを讃えるコールが行われますが、いつしか観客もマキシマスコールをやり出して場内全員で「マキシマス!マキシマス!」と大歓声になったこと

当然観客が騒いでいる間はセリフが全く聞こえなくなりますが、この一体感はぜひ一度体験してもらいたいですね。

14. 高度に発達したカード社会なのでキャッシュレス生活がしやすい

アメリカは高度に発達したカード社会であり、ありとあらゆる場面でクレジットカードを使うことができます。

使えないのは小規模のお店ぐらいなので、現金を全く持たずに快適なキャッシュレス生活を送ることが可能です。

僕も普段の生活では現金を一切持たずに生活しています。

ただし夜バーやクラブに行く時は多少のキャッシュがあったほうが便利です。クラブによっては入場料の支払いにカードが使えなかったり、バーカウンターでカード使用時のミニマムチャージがあるためです。

15. 医療費が高すぎる+システムがクソ

アメリカの医療レベルは世界最高と言われていますが、医療費も世界最高です。

日本でいう国民健康保険がないため、一般的な会社員以外は自由診療となり、高額な医療費を払って医者にかかることになります。

つまりバイトや派遣などの非正規雇用やフリーランスは医療保険がないので、病院に行くたび最低数万円はかかります。恐ろしいですね。

またアメリカの企業が社員に提供する医療保険(日本でいう社会保険)は様々な民間保険会社がバラバラに提供している性格上、たとえ会社員であっても病院や医者によっては自分の入っている保険が使えなかったり、「決まった金額までは自費でまかない、一定額以上になって初めて保険が効く」ということも日常茶飯事です。

さらにアメリカの病院は行く前に予約しなければ診てもらえないのが普通のため、日本のように気軽に病院に行くことができません。

今は使える保険ごとに病院を検索できるサイト(ZocDocなど)が普及したのでそこから調べられますが、比較的最近までは保険を使える病院を探して予約するのも一苦労でした。

以前話題になった「オバマケア」もハッキリ言って全く使い物にならないゴミ制度で、フリーランスの友達は「月の保険料として$500ドル(約55,000円)近く払う必要があるのに、病院にかかっても年間の自己負担額が$4,000ドル(約44万円)を超えるまで1セントも保険がおりない」と半ギレ状態でした。

しかも加入が強制されており、加入しないと罰金を科されるというゴミっぷり。

またニューヨークの医者は医療を金儲けのビジネスと捉えている人が多く、ハッキリと主張しないと余分な薬を出されたり、「フォローアップ」と称して何度も来院・受診させようと仕向けてきます。

ニューヨークには親身な先生が少なく、いかにも金を稼ぐためのビジネスとして医者をやっている感じの先生が多いですね。

比較的若い世代の医者も多いため、週末はバーやクラブで乱痴気騒ぎするような医者も普通にいます(かかったことのある先生にクラブで出くわしたことが何度かあります)。

僕の友達にも医者が何人かいますが、パーティと女の子が好きなプレイボーイばかりなのはいかにもアメリカ的でしょうか。

それとアメリカでは救急車を呼ぶとお金を取られます。会社の医療保険があれば数千円程度、なければ数万円ほどは請求されるでしょう。

一度真冬に自宅で具合が悪くなり救急車を呼んだ際、当然部屋着から着替えたり、靴を履いたりする余裕もないまま病院に運ばれました。

数時間して具合がよくなり病院から解放された際に、財布も持ってこれなかったのでクソ寒い中裸足にTシャツで真夜中のマンハッタンを一人で歩いて帰宅するハメになりました。

病院にとって最も大事なのは「僕が保険に加入していて支払い能力があること」なのであって、裸足だとかタクシーに乗る持ち合わせがない状況など知ったこっちゃないのです。

病院のスタッフに靴と現金を少々貸してくれと聞いてみましたが、夜中だったこともあり「そこまで責任を負える人間がいない」のを理由に断られました。

当時既にアメリカ生活に慣れていたのでそこまで驚きもしませんでしたが、アメリカは良くも悪くも自己責任の国なので、日本ではありえない扱いを受けることも結構あります。

アメリカ文化やニューヨークについてもっと知りたい方は異文化コラムのその他の記事も参照してください。

以上【こんなに違う!】日本人が驚くアメリカ文化15選(アメリカ編)でした。


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