外国人・NYナンパ体験記6:赤毛のモデル美女(後編)

恋愛コラム

こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。

外国人・NYナンパ体験記6:赤毛のモデル美女(前編)からの続きです。

デートの約束

出会った次の日(金曜日)に電話したが、アリーが電話に出なかったので留守電を残した。しかしコールバックがなかったので今度は週明けの月曜日の夜10時過ぎにメッセージを送ってみる。

昨今では出会ったばかりの女の子にいきなり電話することは少ないと思う。

しかしそこであえて電話することにより、「この人度胸があって男らしい」と感じるような、電話されることを好む女の子も一部いるのだ(日本はどうだか知らないが)。

そしてアメリカあるあるだが、相手が電話にでなかったら留守電を残さなくてはいけない(アプリの場合は不可能か)。

このメッセージでデートに行くか判断する女の子もいるぐらいなので、下手に出ずに堂々としたメッセージを残したいところだ。

もちろん電話嫌いの子や電話に絶対出ない子もいるので、そこは臨機応変にいきたい。

ちなみにこれを英語ネイティブでもない人がやるのは結構ハードルが高いことは理解できる。しかし僕も最初は電話でしどろもどろになったり、嘲笑されながらもトライし続けできるようになったので、もしできないのであれば単純に努力不足だ。

日本語にしてみるとおかしなやりとりだが、これはほぼ実際のメッセージ通りである。

ヒュー「パンケーキのレディ。週末はどうだった、僕の週末は良かったよ」

アリー「電話変えたの!誰かしら?」

ヒュー「ハハハ、いかにも君らしいな。ヒューだよ」

アリー「ヒュー、私の愛しい人。元気?」

ヒュー「まだ仕事中だよ。電話帳に僕の名前を登録して。冒険が待ってるから」

アリー「登録したわ!」

ヒュー「ところでパンケーキを作る以外には何してるの」

アリー「あなたが望むことなら何でも」

ヒュー「それは言うべきじゃないな。僕が君にどんなことをしたいと考えているか知らないだろ」

アリー「あら!」

ヒュー「クラブでしたように、誰が君の主人か教えないといけないみたいだね」

アリー「クラブでしたように?私を飼いならせると思ったら間違いよ」

ヒュー「どこに住んでるんだい&(住んでいるエリアを)どのぐらい気に入っているのかな」

アリー「14ストリートと○○アベニュー(注:マンハッタンの住人は、最寄りの交差点で交わる通りの名前で答えるのが普通)。とても気に入っているわ」

ヒュー「そうなんだ。ところで◯◯ってバー知ってる?」

アリー「知らないけど、あと何時間かしたらXYZってバーに行くの。0時ごろに来て」

ヒュー「XYZには先週行ったな。あとで15分ぐらい顔を見に寄るかも」

アリー「来てくれたら嬉しい。今日は早めに帰るから」

どうやら今日の夜会えることになりそうだ。

最悪の初デート

約1時間後、彼女からメッセージが来た。

アリー「着いたわ。来れるなら来て」

ちょうど僕と友達のダブルD(イタリア系アメリカ人、プロモーター)はそのバーに向かっていたところだったので、特に返事はしなかった。

0時からは遅れたが、ちょうどバーに入った瞬間にアリーから電話がくる。

電話に答えながら入り口付近で僕に電話する彼女を見つけたので肩をつつくと、彼女は振り返ってすごく情熱的なハグをしてきた。

よく見ると前回会った時よりも段違いに綺麗な格好をしている。

六本木で見かけるロシア人モデルのような、まさにザ・モデルと言わんばかりの圧倒的なルックスに、正直僕は気後れしてしまった。

バー自体はただの大きいスポーツバー(注:スポーツ中継をしながらビールや食べ物を注文できる)なのでおしゃれな雰囲気はないが、モデルプロモーター(注:モデルをバーやクラブに連れて行くことで、一人頭約1万円程度もらうプロモーターのこと。トップは年に数千万円以上稼ぐ)が月曜日にモデルを連れて行くことで知られている場所だった。

ダブルDは別の女の子と話すのに忙しそうだったので、僕とアリーは2人でバーに腰掛けて話した。

彼女は最初キスしてきたりしたが、会話が全く噛み合わず彼女は何度か怪訝そうな表情を浮かべる。

僕が彼女の美しさに圧倒されビビってしまっていたのと、アリーが僕をテストするような態度をちょくちょく取ってきたからだ。

出会った夜はクラブだったこともありダンスと知識だけでなんとかやり過ごすことができたが、実際デートして話す段階になるとごまかしは効かない。

上級者になりたてだった僕は、ここまでのレベルの美女を相手にする際の知識はあっても経験が全く足りていなかったのだ。

「こんなハイレベルな美女がお前のことを好きだって??嘘だろ、残念だけどお前は彼女と釣り合ってないな」

潜在意識がそう自分に言っているようだった。

デート中としては最悪のメンタリティだが、自分の脳が自動的にそう機能してしまっているのだから仕方ない。

僕がどう頑張っても脳内で「クールで恋愛スキルが高い、いつもの自分」という部分にアクセスすることはできなかった。

さらに潜在意識が「こんな美女とベッドインできるチャンスはまずない、絶対にヘマをするなよと自分に語りかけるほど、プレッシャーで僕の脳は機能不全に陥ってしまった。

興味深いのは、これらは全て潜在意識下で起こっており、僕はデート中は何が起こっているのかよくわかっていなかったことだ。

その時の僕は「クソッ、なぜかこのデートは上手くいっていないな。何だってんだ」と感じただけだった。

しばらくするとアリー心の底からがっかりしたような表情「うーん・・・今日はもう別の友達のいるクラブに行かないと」と僕に告げた。

その瞬間僕はせっかくのチャンスを台無しにしたことを悟り、怒りと失望感が入り混じった負け犬のような気持ちになった。

しかし経験不足とはいえ上級者になりつつあった僕はなんとか表面上だけは取り繕っておくことができたので、もう一度勇気を振り絞り、

「いや、これからダイナーに行こう。すごいダイナーがあるんだ、来ないと絶対後悔する」

といつものオーバーセル(注:ちっぽけな物事を大げさに誇張宣伝すること)で切り返すと、アリーは少し嬉しそうな様子でダイナーに行くことに同意した。

屈辱の夜

突き刺すような寒さの外に出てタクシーを捕まえると、お気に入りのダイナーまで直行。

ダイナーで軽く食べながら話したが、やっと僕が慣れて落ち着いてきたのと、アリー僕を試すような態度を少しだけトーンダウンしたため、バーで話していた時よりは若干マシな会話にはなった。

彼女が19歳になったばかりなこと、フォードモデルズ(注:世界トップクラスのモデルエージェンシー)所属のモデルであること、なぜ1人でニューヨークに出てきたのかなど、少しだけお互いのことを知れた。

食事後に彼女は別の友達に会いに行くと言うのでそれを遮り、一緒にタクシーに乗り込んでドライバーに僕の家の住所を告げる。

するとアリー「それってあなたの家?それなら私の家に行きましょ、ここならウチのが近いから」と言ったので行き先を変更した。

彼女の家に着くと「今日はあなたとは寝ないわ」と早々に宣言されてしまった。

僕は内心少しショックだったが微塵も動じたそぶりを見せず「構わないよ」と伝え、イチャイチャしながらエスカレート(注:手を握ったら次はキス、のように二人の関係を次の段階へ引き上げること)したが、どうしても最後のところでブロックされてしまう。

経験上これは突破できない種類の抵抗だなと悟った僕は、その日はおとなしく諦めることにした。

べッドインは完遂できなかったが、アダルトすぎて書けないぐらいイチャついてから帰宅。

しかし帰宅した僕はもはや最後まで行けなかったことなどどうでもよく、そんなことよりも「いつもの自分でいられなかったこと」激しい憤りと悔しさを覚えた。

「そりゃかなりレベルの高い美女だったけど、ちょっとテストされたぐらいでお前のメンタルはボロボロになるほど弱いのか?」

と自分の潜在意識に悪態をつかれているような気持ちになった。

たとえ彼女とベッドインできていたとしても、この日感じた怒りと失望、屈辱感は全く変わらなかっただろう。

眠ろうと横になっても悔しくて、どうしようもなく自分に腹が立って眠ることができない。

ただ僕は心の奥底では「こういう経験こそが自分を成長させてくれる」ことを知っていたので、その晩はひたすら耐えて眠りについた。

この経験は本当に気まずく痛みの伴うものだったが、ピーター・マクウィリアムズ(注:アメリカの作家)の名言にもこうある。

「居心地の良い心の安全地帯というものは、ほとんどの場合不快感を乗り越えることで拡張されていくのだ」

半年後の転機

この一件があった日から、僕は人が変わったように他の女の子をゲットし始めた。

アリーとは連絡を取り続けており、時折デートしてはイチャイチャしたが「今は人生で大事な時だから誰とも寝たくないの」と言うアリーとはベッドインすることがないまま半年以上が過ぎた。

事実当時の彼女はフォードモデルズに契約を解除され、レッドモデル・マネジメントという、フォードよりはやや格下(それでもニューヨークではトップレベル)の事務所に移籍し仕事が減った頃である。

すでに彼女と寝れるかどうかは僕にとって重要ではなくなっており(アリーほどではないが他にも可愛い子と遊んでいたため)、むしろユニークな彼女と恋人のように過ごすのを純粋に楽しんでいた。

余談だがこの頃はお互いに

「他の異性とデートしてもOK、ただし一緒にいる時にはその他の異性を話題に出さないこと」

という取り決めがあったので、そこはお互い干渉せず自由にしていた。

そんなある時、お互い忙しくて数週間ほど会えない時期があった。

とある金曜日に「そろそろ会いたいね」と会う約束をしたが、土壇場で彼女から「今日は早く帰るから行けないわ」と連絡があった。

「また会えないのか。まあ仕方ないな・・・」と残念に思ったが、次の日にメッセージが来る。

アリー「今晩は出かけるの?昨日はごめんね、バーで知らない人にお酒をこぼされて、服が台無しになったから帰っちゃった」

ヒュー「ああ、まだ場所は決めてないけど友達と出かける予定だよ。アリーは出かけるの?」

アリー「うん、クラブに行くわ。多分ケインラクス(注:チェルシー地区にあったクラブ)。行ったことがないの」

ヒュー「ケインラクスなら一度行ったことがあるな、まあまあだったよ。クラブに行ったあとで遊びたかったら連絡して」

アリー「わかったわ!」

僕は友達と行きつけのバーである「プランジ」(プランジについて詳しくは以前の記事外国人・NYナンパ体験記4:ルーフトップバーの美女たちを参照)で遊ぶことにした。

数時間後アリー「プランジ」まで来ると言うので外まで迎えに行き、エレベーターで屋上のバーまで連れて行く。

彼女は「プランジ」に来たことがなかったので、一通り案内して僕の友達を紹介すると、みんな彼女の魅力にやられてしまったようである。

最初は楽しそうにしていたが、30分もすると少し疲れた様子だったので「じゃあ帰ろっか」と言ってタクシーに乗って2人で僕の家まで帰ってきた。

いつも通りベッドの上でイチャついていると、アリーとちょっとしたやりとりがあった。

やりとりの内容がアダルト寄りなので残念ながら割愛するが(そのうちnoteなどで追加修正版を公開するかも)、結果的にアリー

「わかったわ。私今晩あなたと寝てあげる」

と言ったので、彼女と出会って半年以上が経ってからベッドインすることになったのである。

前述の通り僕は別に彼女と寝ることにこだわりはなかったので、正直これは予想外だった。

その後彼女とは3年以上付き合うことになる。

ちなみに彼女は自分が綺麗でモテることなど百も承知だった(実際アホみたくモテた)ため「あなたは別に他の女の子と遊んでもいいわ。どうせ私が一番だから」と常々言っており、僕は浮気すら許されていた。

飼い犬におやつをやるアリー1。(筆者撮影)
その2。
その3。手足の長さが半端ではない。
その4。普通のハムを与える非常識なアリー。

総括:出会った時はパーフェクトだったが、初デートは本当に屈辱的だった。しかし諦めずに乗り越えたことで自分としても大きく成長できた。

反省点:あり過ぎて挙げきれない。

良かった点:初デートの時「もうダメか」と何度も思ったが、そのたび食らいついて諦めなかったこと。そこら辺の美女程度では味わうことのできない経験を積めたこと。

以上、外国人・NYナンパ体験記6:赤毛のモデル美女でした。


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