こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。
アメリカで生活していると和製英語に触れる機会はほぼありませんが、日本に帰国すると奇妙な和製英語や変な英語表現が溢れており気になって仕方がありません。
日本滞在中は和製英語のシャワーを浴び続けているようなものなので、日本在住のアメリカ人と英語で話す時に一瞬和製英語が出たり、逆に日本人と話す時に英語本来の言い方をしてしまい通じなかったりということが結構あります。
このブログの記事を書くときも「これは日本で通じる言い方なのか」と自問しながら書いてますので、変な日本語やわかりづらい表現があるかもしれません。
さて、今回はそんな日本人が間違いやすい和製英語について書いていきたいと思います。
1. ロサンゼルスは「ロス」では通じない
ロサンゼルス(ロサンジェルス、の方が英語に近い)はアメリカ人と話している時にもそこそこ使う語なので、「ロス」と言われるとかなり違和感を感じます。
そしてこの言い方ではアメリカ人には全く通じません。
アメリカ人は日常的には「LA(エル・エイ)」と言うので、英語を勉強している人は日本語でもきっちりと「ロサンゼルス」と言うか、「LA」を使うクセをつけておくと英語で話す時にもスムーズに出てきます。
2. 「CA」って何?
日本人と話した時「あの子CAなんだよ」と言われて何のことかわかりませんでした。英語だと「flight attendant(フライトアテンダント)」ですね。
フライトアテンダントといえば日本含めアジアでは若くて容姿がいい女の子が中心に採用されていますが、アメリカではおっちゃんやおばちゃんも多い普通の職業です。
なので日本のように「華がある」とか「憧れ」で就職する人はほとんどいません。
3. マンション・アパート
英語でいう「mansion(マンション)」とは巨大な敷地をもつ大豪邸のことです。
一般人が住めるようなところではないため、日本ほど普段の会話に出てくる語ではありません。
僕も最後に「mansion」という単語を使ったのがいつだったか思い出せないほどです。日本語で「大豪邸」ということばをあまり使わないのと同じですね。
日本の分譲マンションにあたるものは「condominium(コンドミニアム、略称コンド)」と呼ばれており、一軒家でない賃貸の集合住宅は建物や設備のグレードに関わらず「apartment(アパートメント)」と言います。
日本でいう木造の集合住宅といったイメージはなく、「アパート」と略すこともありません。
日本人はよく「マンションに住んでる」と言うので、一瞬「そんなすごい大豪邸なの!?」と思ってしまいます。
4. 英語で「ナイーブ」にはネガティブな意味しかない
英語の「naive(ナイーブ)」には日本人が考えがちな「純真・繊細で傷つきやすい」といったポジティブな意味は全くなく、単純に「世間知らずのマヌケ」的なネガティブな意味で使われます。
日本には「ナイーブ」というシャンプーがあるので、日本に来たアメリカ人はちょっと驚きますね。
日本人でもたまに「あの人はナイーブになっている」と言う人がいますが、コンテクストからすると「ナーバスになっている」の間違いで使われていると思われます。
5. 和製英語の「スマート」は意味が拡張されすぎ
和製英語の「スマート」は「痩せた体型」や「態度が洗練されている様子」を意味すると思いますが、最近痩せている人のことを「スマート」と表現するのをあまり聞かないのは僕だけでしょうか。
それよりも「態度が洗練されている、うまく立ち回っている」という意味での用法を日本のニュースサイトなどでよく目にしますね。
物腰が洗練されている様子は英語で「sophisticated(ソフィスティケイテッド)」と言いますが、和製英語のような「うまく立ち回っている」という意味では使われません。
アメリカでは「smart(スマート)」という語はほぼ間違いなく「賢い、利口な、頭が切れる」という意味になります。
6. 「滑りやすい」は「スリッピー」ではない!
日本でサッカー中継を見ている時、解説者がたまに「雨でピッチがスリッピーですね」と言うのを聞きますがこれは誤りで、英語では必ず「slippery(スリッパリー)」と言います。
スリッピーという単語自体はありますが、滑りやすいという意味で使われることはありません。辞書にも載っているのですが、時代遅れで全く使われない用法なので注意が必要です。
7. 「スリムアップ」ではなく「スリムダウン」
ダイエット関連の商品に「●●で効率よくスリムアップ!」などと書いてあるのを見かけますが、スリムになるため余計な脂肪を落とすわけなので「スリムアップ」ではなく「slim down(スリムダウン)」が正しい用法です。
経費削減や規模の縮小という意味でも使われる表現ですね。
8. 英語で「ナルシスト」は「ナーシシスト」
オランダ語では「ナルシスト」と言うらしいので一概に誤りとは言えませんが、英語で話している時に「ナルシスト」と言うのは誤りです。正しくは「narcissist(ナーシシスト)」です。
9. 「マザコン」や「コンプレックス」は通じない
「マザコン」または「マザー・コンプレックス」は和製英語なのでアメリカでは全く通じません。
言うとしたら「He’s a mama’s boy」のように「ママっ子」的な表現を使いますが、そもそも文化の違いから「あの人はマザコンだ」などと言ったりすること自体あまりないです。
同じくアメリカ人は誰かが「サド」か「マゾ」かを日本人のようには気にしないため、「sadistic(サディスティック)」「masochistic(マゾキスティック)」という単語も日本ほど日常的には使われません。
また劣等感を意味する日本語の「コンプレックス」を英語で「insecurity(インセキュリティ)」と言いますが、「自分の顔がコンプレックスだ」みたいなのは単純に「I don’t like my face(自分の顔が好きではない)」のように表現します。
10. 「プロフィール」ではなく「プロファイル」
FacebookやTwitterなどの「プロフィール」は英語で「profile(プロファイル)」と言いますが、ブログや本などの著者を紹介する場合には「bio(バイオ)」や「about(アバウト)」を使います。
ちなみにこのブログでは日本で一般的な「プロフィール」にしてあります。
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