外国人・NYナンパ体験記9:ギリシャのブロンドガール、絶対に諦めなかった夜(前編)

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こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。

フィールドレポート(体験記)その9になります。

まずは注意事項から。

フィールドレポート(ナンパ体験談)はあまり書くタイプではなかったので、文章として記録したものはあまり多くありませんが、

「実際海外(というかニューヨーク)でのナンパってどうなのよ?」

という人のために、残っている記録の中から実体験を紹介していきたいと思います。

主にアメリカのナンパコミュニティに英語で投稿したものを翻訳+加筆修正したものなので、以下の点についてご了承の上お読みください。

  • 翻訳したものなのでノリと文体が異なります。
  • 細かく注釈はつけますが、アメリカおよびナンパコミュニティ独特の単語や言い回しが出てきます。
  • 文章を書いた当時の情報であるため、状況が変わっていたり、現在は無い場所が登場している場合があります。

フィリップからの呼び出し、ギリシャのブロンドガールとの出会い

ある土曜日の夜、いつも通りナンパの12時間シフト(注:午後4時ごろから友達と外に出て、遊びながら可愛い子がいたらナンパする。それから一旦ディナー休憩を挟み、その後バーやクラブに繰り出して閉店時間である午前4時までの12時間通しで遊び尽くすこと)を終えた僕は、夜明け近い時間にダイナーで友達のルイス(アフロの黒人、学生)とダブルD(イタリア系アメリカ人、プロモーター)の3人で反省会をしていた。

すると僕らとは別の場所にいたフィリップ(東南アジア系アメリカ人、金融関係。外国人・NYナンパ体験記1:リッチなロシア人の彼女に登場)からメッセージがあった。

どうやらピンク・エレファント(注:チェルシー地区にあったハイエンドなクラブ)フィリップのお兄さんのバースデーパーティに行っていたが、そこでニューヨークへ旅行中の「ギリシャ人の女の子2人」に出会ったらしい。

フィリップ「よー、至急ウィング(注:ナンパ仲間・パートナーのこと。また女の子側が多人数の場合にターゲット以外の人と話して注意を引き、仲間を助けることを「ウィングする」という)が1人必要なんだが」

ヒュー「今どこにいるんだ」

フィリップ「ピンク・エレファントの入口をすぐ出たところさ」

ヒュー「わかった、できるだけ早く行く」

フィリップ「頼んだ」

ダブルDは車だったので、僕をフィリップが待つピンク・エレファントの前まで乗せてくれた。

およそ10分後に到着すると、クラブの前の通りは人でごった返していた。

実際のピンク・エレファント付近。左端はダブルD(筆者撮影)

当時この付近には10軒ほどのクラブが固まって営業していた(現在は再開発でアートギャラリーなどになっており、当時の面影はない)。

そのため週末の夜ともなると、10アベニューと26丁目〜28丁目付近は大いに賑わっていたのが懐かしい。今ではあの付近にはMarqueeぐらいしか無くなってしまったか。

人混みの中にフィリップと2人の女の子を見つける。一人はブルネット(注:栗色やダークブラウンの髪のこと)でもう一人はブロンド(金髪)だ。

女の子は2人とも可愛く、ブルネットの方はすでにフィリップにゾッコンでべったりとくっついていた。

フィリップ「よー、こっちこっち」

ヒュー「みなさんお揃いで」

フィリップ「紹介するよ、(べったりくっついてるブルネットを指差し)これがマラーニ、あちらがアテナ(ブロンドの方)だ」

ヒュー「ヒューだ、よろしくね」

マラーニ&アテナ「こちらこそよろしく」

ヒュー「ピンク・エレファントはどうだった?」

マラーニ「とっても楽しかったわ!」

アテナ「私はそうでもなかったわ。誰もカッコいい人いなかったもの」

フィリップ「アテナちゃんはちょっとご機嫌斜めなんだ」

ヒュー「ニューヨークは初めて?」

マラーニ&アテナ「初めてよ」

ヒュー「そうなんだ。(ニューヨークは)気に入った?」

マラーニ「最高!」

アテナ「ニューヨークは好きだけど、それよりクラブもクローズしたし帰りたいんだけど」

どうやらアテナはちょっと性格がキツそうだ。2人で旅行中らしいが、間違いなく彼女が仕切りながら旅行しているのだろう。

フィリップ「クラブがクローズしたら定番はダイナーでしょう」

ヒュー「そうそう、ニューヨークで夜遊んだ後はダイナーで食べないと」

マラーニ「アメリカでダイナーだなんて、まるでハリウッド映画みたい!」

アテナ「そのダイナーって近いわけ?」

フィリップ「近い近い、超近いよ。タクシーで2秒」

そう言うとフィリップは手を上げてタクシーを捕まえた。

後部座席に3人を座らせ、僕はショットガン(注:助手席のこと)に座る。

タクシーの中で僕はアテナのことをからかったりしていると、ようやく彼女がキツめな感じをトーンダウンしてきた。

ダイナーでの失態

数分後にカフェテリア(注:という名前のダイナー。7アベニューにあり、24時間営業で割とおしゃれなお店なのでよく使う)に到着すると、午前4時半だというのに店内は異常に混んでいる。

ラッキーなことにちょうどテーブルが空いたので僕ら4人は待たずに座ることができた。

マラーニはすでにフィリップにゾッコンなので、2人でキスしたりイチャついていたが、アテナと僕は会ったばかりである。

タクシー内では多少面白く話していたものの、ダイナーについてからは僕とアテナの間の会話は盛り上がらず、徐々に彼女のキツさが戻ってきてしまった。

僕も上級者なので会話で女の子を楽しませるのはお手の物だが、この時ばかりはフィリップをウィングするため「とにかく変なことを言わない、ミスしない」ことにフォーカスしすぎており会話が面白くなかったのだ。

普段であればミスしても気にしないので結構際どい話や荒っぽい調子で女の子を楽しませるが、今回は僕がミスった場合フィリップのチャンスをふいにしてしまうかもしれない。

そのため普段よりもおとなしくなりすぎてしまったのだろう。こういう煮え切らない態度は女の子には嫌われる。

それにしてもマラーニは本当にフィリップのことを気に入ってる様子で、アテナさえいなければ今頃はお持ち帰りできていたはずだ。

フィリップ「ね、いまからヒューの家でプラネットアース(注:当時流行していた映像シリーズ)みようぜ」

ヒュー「いいね!」

マラーニ「なになに、面白そう!」

アテナ「ダメよ、ホテルに戻らないと」

フィリップ「まあまあそんなこと言わずに。見たらマジ感動するから。あの映像美は必見だぜ。」

ヒュー「そうそう、最高だよ」

マラーニ「見たいわ!」

アテナ「だからダメだって。今晩は本当に帰らないといけないから」

こんな調子でアテナフィリップのことを執拗にコックブロック(注:コック=男性器、ブロック=妨害する、つまりナンパしてくる男の邪魔をする行為)したため、しばらくしてフィリップは2人を帰すことにした。

セカンドチャンス

5日後の木曜日、フィリップから「またマラーニとアテナと出かけるからウィングして欲しい」とメッセージが来た。

しかしながらその日はどうしても仕事で残業する必要があったため、残念ながら僕はパスせねばならなかった。

翌日(金曜日)フィリップからの続報でマラーニとベッドインした」との報告があった。

彼としばらくやりとりした後、僕が「今日はせっかくの金曜日だしこれからナンパの12時間シフトをやる予定だけど」と伝えると、珍しくフィリップも来ることになったのでユニオンスクエア(注:14ストリートにある広場。ストリートナンパのメッカでもある)で落ち合う。

ユニオンスクエア付近。

フィリップ「よー調子はどうだ」

ヒュー「まあまあだな。それよりマラーニとうまくいってよかった。前回ダイナーで自分が全部ぶち壊しにするんじゃないかと思ってヒヤヒヤしてたんだ」

フィリップ「心配するなよ。それより昨日アテナがお前のこと話してたぜ」

ヒュー「え、なんて言ってた?」

フィリップ「ヒューはチキン野郎だって(笑)」

ヒュー「ひどいな(笑)。言い訳みたいになるが、あの時はお前をアシストしようと自分を抑えてたんだって」

フィリップ「本当か?(笑)」

ヒュー「本当だって。じゃあ明日(=土曜日)もう一回アテナを呼んでくれよ。そしたら彼女をゲットしてみせる」

フィリップ「明日か・・・明日はちょうどベッドインできそうな別の子とのデートがあるんだよなぁ・・・」

そう言うとフィリップは少し考えた後、僕にこう言った。

フィリップ「よしわかった、明日マラーニとアテナを呼んでやるよ」

ヒュー「そうこなくちゃ!」

フィリップ「ただし一つ条件がある。もしも明日2人が出てきたら、お前はアテナにひっぱたかれるまで絶対にベッドインを諦めないって約束できるか?」

ヒュー「えっ?」

フィリップ「おいおい、俺だってセックスがほぼ確実なデートを諦めてお前にチャンスを作ってやろうってんだぜ。それぐらい約束してもらえないと2人を呼ぶことはできないな」

ヒュー「わかったよ、約束する。ひっぱたかれるまで諦めない」

フィリップ「OKだ」

後編に続きます。


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