独学で英語がペラペラに話せるようになった僕の6つの勉強法(前編)

異文化・英語

こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。

この記事を読んでいる皆さんは、英語がペラペラと話せるようになりたい人がほとんどだと思います。

ただ日本に住みながら「英語を不自由なく話せるようになる」のは簡単なことではありません。

では海外に移住すれば誰でも英語が話せるようになるのか。

移住したのが中学生以下の年齢でもなければ、残念ながら現地に引っ越しただけで英語が話せるようにはなりません。

現にニューヨークでも日本人同士でつるんでいる人は概して英語が下手です。

日本にいるよりは「良い学習環境」ですが、いくら環境が良くても勉強しなければ話せるようにはならないのです。

僕はニューヨークに引っ越してからどっぷりとアメリカ人社会に浸かって生きてきたので、今ではアメリカ育ちと間違えられるほど英語が上達しました(とはいえ帰国子女同様、訛りはありますし時々バグります)。

しかし僕も決してのほほんと暮らしていたわけではなく、アメリカに移住して最初の数年間はそれこそ必死になって猛勉強したからこそ上達したのです。

ではそんな僕がどうやって「ほぼ話せない状態から、アメリカ育ちと間違われるレベル」に上達したのか、独学で実践していた勉強法を紹介していきたいと思います。

参考までに、「アメリカ育ちと間違われるレベルの英語」とはネイティブ同様の100%完璧な英語を話せるということではありません。

ネイティブではないものの、子供の時にアメリカに家族で引っ越したり、世界各地のインターナショナルスクールに通っていたなどの理由から英語が「帰国子女レベル」ということです(帰国子女は微妙に訛りがある人が多いのです)。

そういう人がアメリカでどう認知されているか一応説明します(とはいえアメリカ人はそんなに細かいことは気にしません。ごくわずかでも訛りがあるかどうか気にしまくるのは、日本の英語学習界隈にいるキモい文法厨や発音厨だけですので参考程度に)。

移民国家であるアメリカには「帰国子女」的な概念がないので、完璧なネイティブ英語を話さない人たちは「彼らはアメリカ人ではない」という認知の上に、「大人になってから移住してきた完全な外国人」「多分子供の時アメリカにやってきた移民」という感じで分類されています。

「完全な外国人」は英語が下手だったり訛りが強かったり、またアメリカ文化に疎いのでアメリカ人に通じるジョークが通じないなど文化的な隔たりが結構あることを前提に会話するアメリカ人が多いです。

しかし「多分子供の時にやってきた移民」は英語でのコミュニケーションに全く不自由がなくアメリカ文化にも詳しいため、いわゆる「アメリカ人同士のノリ」で接されることになります。

もちろん完全な外国人でも、アメリカ文化に詳しかったり「アメリカ人のノリ」を理解できると判断されれば、特に気を使われることはないと思われます。

ちなみに日本の有名人で「帰国子女」だったり「インターナショナルスクールに通っていた」人でも英語力はピンキリです。

ネイティブとしか思えない人もいれば、相当上手いけれど僕と同じく多少の訛りがある人もいます。

英語がペラペラになるためには、高価な教材は必要ない

英語学習の記事を読んでいると、いかにも「この教材を使えば話せるようになる」といった、商品を売るためだけの記事が散見されます。

いくつかの教材は「聞き流すだけで英語をマスター」などと謳っていますが、そんなうまい話があるわけがない。

リスニングにはある程度役に立つでしょうが、聞き流すだけで簡単に英語をマスターできるのなら誰も苦労しません。

何にでも当てはまることですが、何かをマスターしたいと思うのであれば、インチキくさい

「今までになかった画期的な勉強法」

などを探すよりも、泥臭く量と経験を積むことこそが最短距離です。

量と経験はどんな素晴らしい教材をも凌駕する効果をもたらします。

こんなことを言うとまるで僕が根性論の信奉者のようですが、僕は盲目的な根性論は大嫌いです。

しかし最初から泥臭く練習するだけの熱意を持てないのであれば、価値あるスキルをマスターすることなどできないでしょう。

逆に言えば、熱意があって十分な量の勉強をし続けることができる人は必ず英語が話せるようになります。

英語学習の概要

まずは英語学習の概要を簡単に説明します。

一般に「英語力」には大きく分けて以下の4つがあることはほとんどの人が知っていると思います。

  • リーディング
  • ライティング
  • リスニング
  • スピーキング

これに加えて

  • 語彙力(単語力)
  • 文法理解力

も重要なため、英語学習にはこれら6つ全てをバランスよく勉強するのが理想的といえます。

ただ文法は中高である程度勉強している人がほとんどなので、ルールさえ覚えてしまえば「言語学者を目指す」のでもない限り、学ぶ文法の量は急速に減っていきます。

語彙力も同じで、一定量の単語は覚えたり実戦で使って身につける必要がありますが、ある程度力がつけば追加で覚える単語の量は徐々に減ってきます。

わからない単語が出てきたら逐一調べれば済む話ですし。

それではこれら6つの英語力を僕がどうやって勉強したかを、まずは語彙力から説明していきます。

語彙力(単語力)の勉強法

まず一番重要なのが、勉強中にわからない単語に出くわした時に「何があろうと絶対に意味と用法を調べる」こと。

僕は「単語勉強ノート」を作り、そこに学習した単語の意味と用法を書き込んでいました。

まあ手書きはめんどくさいので、ノートアプリにコピペしたものを読み返す感じでもいいと思います(ただし英語部分は実際に手書きしたり、タイプした方が覚えやすい)。

このノートを定期的に読み返すことで、知らなかった単語の意味と用法を確実にマスターすることができるのです。

一つ一つは小さな積み上げですが、時間を経るといつのまにか膨大な量の単語を理解できるようになっています。

ちなみに英語の動詞には前置詞(to, for, on, off, in, outなど)をくっつけると全く意味が変わるものが多いため、前置詞も含めた用法も必ず調べましょう。

前置詞自体は数が少ないので、必ずそれぞれのイメージをつかんでおくことを強く推奨します。

「前置詞 イメージ」と検索すれば主な前置詞のリストと、それぞれがどういうイメージなのか説明されている記事をいくらでも見つけることができるので一度読んでみてください。

「理解できる単語」と、「自分が使える単語」性質が全く異なります。

「理解できる単語」はパッシブボキャブラリーといい、「自分が使える単語」はアクティブボキャブラリーと言います。

「単語勉強ノート」に記したもので、理解できていてもライティングやスピーキングで使っていないもの意識して使うことを心がけましょう。

そうすることで自分が使える単語としてしっかり身につきます。

以前の記事英語が話せる人に当てはまる4つの特徴も参考にしてみてください。

「単語勉強ノート」とは別に、書店で売っている一般的な単語帳を買ってまるまるマスターすることをおすすめします。

英語が全くダメならば中学校レベル、中学レベルはマスターしているなら高校レベル、といった感じで自分にあったものを一冊買って穴があくほど読みましょう。

中高レベルと侮ってはいけません。日本では中学レベルで1,200語、高校で1,800語計3,000語もの単語を学ぶことができるのです。

英語で基本的な日常会話をするのに必要な単語数は約2,000語と言われているため、スピーキング力さえつけば「中高レベルの3,000語」だけでも十分日常会話ができる語彙力がつきます。

英文法の勉強法

日本は中高でかなりの量の文法を勉強するので、中高の内容をマスターしている人ならば勉強する内容は実はそれほど多くありません。

僕がニューヨークに移住した時にはすでに中高の英文法はほぼマスターしていたため、新しく覚えた文法はほとんどありませんでした。

ただ「中高であまり英語が得意でなかった人」や、「受験勉強として勉強したのであまり覚えていない人」は基礎から徹底的に鍛え直しましょう。

勉強法ですが、単純に「文法の本」を買って読み込むか、今はウェブ上にいくらでも文法を解説しているサイトがあるのでそちらを地道に一つづつマスターしていくだけです。

よく「◯◯法なら楽々文法をマスター」的に煽る記事がありますが、前述の通り英語というのは地道な努力(練習)を積み重ねることで本当の実力がつくものです。

「練習せずにピアノが上達したピアニスト」が存在しないように、勉強しなければ英語は上達しません。

しっかりと時間を割り当てて勉強・練習することを心がけましょう。

受験英語だと1ミリでも文法を間違えると0点にされますが、実際の英会話なら多少文法を間違えていても全く問題ありません。

受験英語のように絶対にミスできないわけではないため、間違ってもそのまま話し続ければいいのです。

また最初は何を言っているかわからなくても、頻出表現であればそのうちわかるようになるので過剰に心配する必要もありません。

「英語ネイティブではない人」が実際に作文や会話をアウトプットする段階になれば、文法上のミスは絶対に起こります。

初めて自転車に乗った子供がサーカスで高度な曲芸を披露することができないのと同じで、文法をミスらずに英語をマスターできる人は絶対にいないのです。

僕もいまだに間違いますし、ネイティブスピーカーですら文法がおかしくなってしまうことはあります。

なのでミスごときを気にしてはいけないのです。

次の中編では「リーディング」「ライティング」「リスニング」「スピーキング」それぞれの練習方法を紹介します。


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