こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。
ニューヨークは「都市別の在外邦人数」で世界トップ3に入るほど日本人が多く、統計によってばらつきはありますがニューヨーク都市圏には大体8万人ほどの日本人が暮らしていると言われています。
しかしニューヨークの都市圏人口は2,000万人を超えるため、その中で約8万人というのはたったの0.4%と、なんと1%よりも少ない数です。
事実アメリカ社会にどっぷり浸かって生活していると、日本人街や日本食レストランに行った時を除いて日本人と出会うようなシチュエーションはまずありません。
そんな超マイナー外国人である日本人ですが、ニューヨークにいる日本人は大きく3つのタイプに分けられます。
ニューヨークに住んでいる日本人、タイプ1:駐在員
主に大企業から派遣されてきており、高額な報酬や諸手当で厚遇されているエリートサラリーマンです。
ウォール街時代に知り合った日本人の駐在員が言うには、給料は日本にいた時の倍ほどになり(年収2,000万円以上)、さらに月数十万円以上の住宅手当や子供の養育費まで出るらしく懐事情は良さそうでした。
※最近はよほどの大企業でもない限り、コスト削減の影響で以前より手当等ももらえないようです。
なお自分の意思でニューヨークに移住し、そのあと日系企業に就職する人は「現地採用」と呼ばれ、日本からエリートとして派遣されてくる駐在員とは待遇に天と地ほどの差があります。
駐在員は基本的に「海外の中の駐在員社会」に籠って暮らしているおり(周りに日本人が多い)、仕事以外で普通のアメリカ人と接する機会がほとんどないグループですね。
そのため英語は臆すことなく話せるものの、ネイティブレベルに話せる人はかなり少ない。
何年か駐在員として経験を積んだのち、会社から帰国命令が出て帰国する人がほとんどです。
上で触れたように現在ではコスト削減が進んでいるので以前ほどの待遇はないのかもしれませんが、それでも駐在員は出世コースを歩むエリート社員です。
僕が仕事で関わった人も非常に優秀な人が多かったです(東大、早稲田、慶応の出身率高め)。
また駐在員の話で思い出すのは、僕が高校生の時に初めてニューヨークに旅行した際、父親の仕事関係で仲良くしていた人がたまたまニューヨークに駐在していたのでミュージカルに連れて行ってもらったことでしょうか。
その人は出世に出世を重ね、今や僕が連絡をとるのもはばかられるような有名企業の代表をされています。
ちなみに連れて行ってもらったミュージカルは、時差ボケと英語がわからなかったダブルパンチで寝落ちしてしまいました。
ニューヨークに住んでいる日本人、タイプ2:主に日本人とつるむ人
留学生や留学生くずれに多く、その中の8割ぐらいがこのタイプですね。
主に日本人とつるんで生活しており、日本語を使って生活しているためあまり英語が話せない人が多い印象です。
アメリカ人との接点がほぼないためアメリカ文化に疎く、どちらかというと「長期の観光客」としてニューヨークに住んでいる人たちです。
留学期間が終われば学生ビザ(滞在許可)が失効し、アメリカから退去する必要があるため、ほとんどの人はそのまま帰国を余儀なくされます。
卒業後に現地採用されて働く人もいますが、就労ビザ関連の取得難易度が高い+有効期間が限られているため、ビザの失効後までには帰国する人が大多数でしょう。
しかし中には永住権を取得し、そのまま日本人コミュニティの中で主に日本人だけと付き合いながら生きている人もいました。
右も左もわからない状態でニューヨークに来た場合、日本人とつるみたがる日本人がいることは非常に心強い。
しかしノリが全く日本のまま(同調圧力が強く過干渉)なので、あまり長い間つるんでいるとせっかくニューヨークに移住した意味が全くなくなってしまいます。
僕もニューヨークに引っ越してすぐはある程度こういう日本人と接点があったわけですが、あまりに日本的で我慢できなくなり「これじゃニューヨークに移住した意味ないじゃん」とこちらからバシバシと関係を切っていきました。
ニューヨークにいる日本人、タイプその3:主に日本人以外とつるむ人
恐らくニューヨークに住んでいる日本人の大多数(9割以上)が前述した2タイプに該当すると思います。
それ以外の少数派の日本人はアメリカ人と結婚したり、留学後に苦労して就労ビザから永住権への切り替えを行ってアメリカに永住している人たちです。
このタイプは英語が得意でアメリカ社会にどっぷりと浸かっており、留学生時代からあえて日本人と距離を置いている人が多い。
かなりアメリカナイズされており、友達がほぼ日本人以外なため、見かけるのは本当に「顔を出したパーティに偶然別の日本人がいた」みたいなレアなシチュエーションだけでしょうか。
ちなみに僕がウォール街で勤めていた会社はアメリカの会社だったので、ほとんど日本人はいませんでした。
それでもポツポツと点在していた何人か(ほぼ全員がこのタイプ)とは、たまに廊下で会えば話したりしましたが、このタイプの人は全体的に飄々としていてあまり細かいことにこだわらない人が多い印象です。
それ以外では僕が以前よく通っていたバー(注:日本のような落ち着いたバーではなく、飲んで踊れるDJバーのこと)で働いていたお兄さんもこのタイプの日本人だったので、よくお酒をサービスしてもらってました。
最初は日本人かどうか確証もありませんし、特に気にも留めることなく普通に英語でお酒を注文したり挨拶をかわしていたんですが、ある日突然「いつもありがとうございます!」と日本語で挨拶されて、それからは会うたびに日本語で挨拶しています。
彼の周りも日本人以外だし、自分の周りも日本人以外しかいないので、そういう中でお互いに干渉しすぎず、日本語でやりとりをするのは不思議な連帯感がありますね。
ちなみにニューヨークでバーやクラブに行っても日本人はほぼ見かけません。元々マイナー外国人であるため当然と言えば当然ですが、ほとんどの日本人は日本人同士でつるむため、ほぼ日本人だけのパーティなどをやっているようです。
最後に
今回解説したのはあくまでも大きく分けた3つのタイプなので、これ以外にもごく少数ですが有名企業の御曹司や有名人の子息、それと日本であまり見なくなった芸能人なんかも住んでいたりします。
南米美女と付き合った僕が肌で感じた、南米女性の6つの特徴でも少し触れましたが、ニューヨークには南米やヨーロッパ、その他多数のマイナーな各国の金持ちの子息なども住んでおり、稀にクラブや高級レストランなどで異様な雰囲気を醸し出している金持ちの一団に遭遇することもあります。
アメリカ文化やニューヨークについてもっと知りたい方は異文化コラムのその他の記事も参照してください。
以上、ニューヨークに住んでいる日本人、3種類に分けられるでした。
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