こんにちは、ヒュー・マナハタ(@HughManahata)です。
たまに日本人が「あの子はビッチだから」などと言っているのを耳にしますが、多くの場合「あの女はすぐに股を開くヤリマンだ」みたいなニュアンスで使われています。
しかし英語で「あの子はビッチだから(She is a bitch)」と言った場合、実は性的な意味は全くありません。
今回はこの単語がアメリカで実際にどう使われているのか、順番に見ていきたいと思います。
日本人が知らない「bitch」の意味1:(性格が悪い)イヤな女
アメリカ人が「She is a bitch」と言った場合、単純に「あの子は(性格が悪い)イヤな女だ」という意味になり、性的な意味は全く含まれません。
そういう「お股がユルいヤリマン娘」を意味するのであれば一般的には「slut(スラット)」という語が使われます。
「whore(ホア)」でも同じ意味ですが、whoreは売春婦という意味なので本物の売春婦を指す場合にも使います(「whore(ホア)」はスラングで「hoe(ホゥ)」とも言い、ヒップホップを聞けばしょっちゅう歌詞に登場します)。
それ以外にも「She is easy(あの女はチョロい)」や「She is loose(あの女はユルい)」も同じような意味ですね。
喧嘩や口論になった時、相手が女の子だった場合「bitch」を「このアマが」的なニュアンスで使って罵ったりしますが、同じ用法であれば「cunt(カント=女性器、転じてムカつく女という意味)」に置き換えても似た意味になります。
また「bitch」や「cunt」は男相手にも使えるんですがその場合の意味は異なるので後述します。
ちなみにアメリカ人の女の子は「bitch(性格の悪い女)」と罵られたら当然怒りますが、経験上「slut(お股のユルいヤリマン)」や「whore(売春婦)」と罵られた時の方が格段に怒ります。
僕は「bitch」という単語はそこそこ日常的に悪意なく使いますし、特に夜出かけた時には他人に対しても割と本気で使うことがあります。
なぜならアジア人は基本ナメられているので、夜出かけた時に女々しい奴はつっかかられたりバカにされやすいからです。
わざわざ大げさなほどオラついたり態度をでかくする必要はありませんが、僕は夜出かける時は自然とややオラついた感じの態度や話し方になってしまいます。
なので僕は女の子でも何か気に触るようなことを言われた時には躊躇せず「黙ってろよクソビッチ(クソアマ的な意味)」ぐらいの勢いで言い返してしまいます。
夜はみんなお酒も入っているし、大抵は周りが「まあまあ落ち着けよ」と止めるので何事も起こらない場合がほとんどですね。
この程度の小競り合いはNYでナンパしていればしょっちゅうあることなので、余裕で対処できないとやっていけません。
稀にバーからつまみ出されたり、女の子の彼氏と言い争いになったりはしましたが。
まとめると、「bitch」という語はせいぜい「イヤな女」だとか「アマ」程度の意味合いしかなく、女の子と小競り合いになった時に言ってもそこまでの超問題発言とはみなされません(※1)。
まあ英語がかなり上手い人でない限り、汚い英語を使うのは非常に不自然でダサいのでお勧めしません。
※1:たまに「こいつにbitchって言われた!」と騒ぐ子もいましたので、全く問題ないわけではないです。
日本人が知らない「bitch」の意味2:文句・不満を言う
「bitch」には「文句や不満を言う」という意味もあります。
例えば学生が宿題をやらず、先生に小言を言われた時などに「The teacher was bitching at me」=「先生になんだかんだと文句を言われた)」のように使われます。
個人的にこの表現を聞くシチュエーションで多いのは、仕事で上司に口うるさく注意されたアメリカ人が
「My boss is bitching at me(上司にガミガミとうるさく言われている)」
と言ったり、奥さんやガールフレンドから夜遊びを咎められた男性が
「She was bitching at me for going out at night(夜出かけたことに対して彼女に色々と文句を言われた)」
と言ったりしているところでしょうか。
日本人が知らない「bitch」の意味3:女々しい奴、弱虫、ヘタレ(転じて言いなりになる奴)
特に男に対して「He is a bitch」と言った場合、「あいつは女々しい奴だ・弱虫だ・ヘタレだ」みたいな意味になります。
バンジージャンプを前にしたような勇気が試される状況で「He is being a bitch」と言えば「あいつは(女みたいに)ビビってる」「根性がない」という感じでしょうか。
同じ用法であれば「bitch」を「pussy(=女性器、転じて弱虫)」に置き換えることもできます。
似た語で前述の「cunt」もありますが、どちらかといえばアメリカよりもイギリスでより使われている印象です。
喧嘩や口論の相手が男だった場合にこちらの意味で使われますが、相手が女性だと単純に「嫌な女」という意味の場合が多いですね。
また「He bitched out」とすれば、「あいつは(ヘタレて)来なかった」「あいつは逃げた」などの、何かを達成できなかったようなヘタレた行動を非難する表現として使えますし、「You are my bitch」で「お前は俺の(言いなりになる)奴隷(のような奴)だ」みたいな意味になります。
日本人が知らない「bitch」の意味4:辛いこと、困難なこと、面倒なこと
アメリカ人がよく使う表現に「Life is a bitch」があり、これは何か辛いことがあった場合に「人生はクソ(辛い)」といった意味で使われます。
それ以外にも行列待ちが酷い時に「Waiting is a bitch(待つのってクソ辛い)」と言ったり、彼氏彼女と別れたばかりの人が「Breaking up is a real bitch(別れって本当にクソ辛い)」と言ったりします。
日本人が知らない「bitch」の意味5:女、アマ
言葉遣いの悪い(特に男性)が女の子のことを指して呼ぶ場合に「That’s my bitch(あれは俺のアマだ)」や「That bitch is hot(あの女はいい女だな)」のように使います。
この場合特に女性側を罵る意図はありません。
「bitch」以外には前述の「whore(ホア)」や「hoe(ホゥ)」も使われます。
周りに女の子がいる時にはあまり使われませんが、粗野な男同士の会話であれば特に抵抗なく使われます。
最後に
今回挙げた5つが比較的よく使われる用法ですが、上記以外にも様々なスラングに用いられる語なので興味のある人はググってみてください。
「bitch」という語は女性でも使いますが、基本的には男性の方がより多く使う汚い言葉なので、小さな子供がいる場などで発すると白い目で見られたり、注意されたりするので気をつけましょう。
前述の通り英語がペラペラでない人が使うと滑稽なので使わない方が無難です。
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以上、日本人が知らない英語:「ビッチ」という語の本当の意味でした。
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